2007年07月11日の日記

メビウス

メビウス通りだそうです。
なんか、歩くと怖そう・・。

〜では、ある通りでのジョーク
人通りの少ないニューヨークのとある街角で、
一人の男が奇妙な光景を目にする。
少年がマンホールの上を、楽しそうに跳び跳ねているのである。
にこにこと満面の笑みを浮かべながら、少年はこう呟いていた。
「21,21,21,21,21,21・・・・・」
男はその場を通り過ぎようとしたが、好奇心を抑えきれず、
踵を返し少年の所にやってきてこう尋ねた。
「こんな所で何をしているんだい?21って一体何のこと?」
しかし少年は答えようとはせず、ただ満面の笑みを浮かべながら、
「21,21,21,21,21,21,・・・・・」と繰り返すだけであった。

結局、よく分からないまま少年の仕草を眺めている男であったが、
少年のこの上なく幸せそうな笑顔を見ているうちに、
ふと自分も同じことをやってみたくなった。
「もしよかったら代わってくれないか?」男がそう言うと、
少年はにっこり笑い、黙って男に場所を譲った。

男が「21,・・・」と言ってマンホールに跳び乗ろうとした瞬間、
足元のマンホールの蓋が不意に少年によって横にずらされた。
悲鳴。漆黒に飲み込まれる男・・・。

少年は静かにマンホールの蓋を元に戻した。
そして、やはり満面の笑みを浮かべながら、


「22,22,22,22,22,22,・・・・・」と言いながら・・・。
ぴょんぴょんとその上を跳び始めた。


2007年07月11日(水)   No.570 (歩日の風景)

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2007年07月11日(水)
メビウス

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