2011年07月01日の日記

マリアビートル 伊坂幸太郎

単行本化された伊坂幸太郎の小説は、これで、ほぼすべて読んだことになる。
しかし、期待されて書くと言うのは、大変なプレッシャーでしょう。
「マリアビートル」は「グラスポッパー」に続く、犯罪者たちの群像劇?で、
その世界は「グラスポッパー」からの地続きとなり、共通の登場人物も活躍し、物語の大きなカギを握ったりする。
ハリウッドのアクション映画が大いにそうであるように、劇中で、非道な人物が非道の限りを尽くすと、最後には、その非道さに見合った、ものすごくひどい最期を遂げる・・観客は、ストーリーとは別に、この極悪人は、ここまでひどいことをやったのだから、最後は一体どんなやっつけられ方をするのだろう・・と、
最中からひそかに期待するものである。
しかし・・・・今回、その点が物足りないと言えば物足りない。
「ゴールデンスランバー」にも似た、読後感であったりする。
もちろん、ぐいぐい読ませる、そのパワーは少したりとも衰えてはいないのだが・・・。
まあ、読者は勝手なもので、ほかの作品が面白ければ面白いほど、あーでもない、こーでもないと言いたがるのです。
かのビートルズの「ホワイトアルバム」がリリースされた時、「気をつけろ、ビートルズは疲れている」と酷評されたものである。しかし、時が経つにしたがい、「ホワイトアルバム」は稀有の名盤と評価は変化していった。
「マリアビートル」からビートルズを思い出したわけではないですけど・・・。

2011年07月01日(金)   No.900 (歩日の風景)

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2011年07月01日(金)
マリアビートル 伊坂..

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